デザインとアートは何が違うのか?良いデザインとはどういうものかを考えてみた。

グラフィックデザイン
タコ

こんにちはtakoです。

グラフィックデザインの仕事をしていると「世の中の人ってもしかしてデザイナーをアーティストと思ってます?」と思う場面ってありませんか?

私はあります。

だって「デザイナーのセンスでお願いします。」なんていう発注の仕方をされるクライアントさんが中にはいるからです。

これって「デザイナーの感性で作っちゃってくださいね〜」と言われてるってことですよね。

タコ

ワシの内からほとばしるセンスでロゴを作るゾ。

それはデザインというよりはアートであって、デザイナーとアーティストを混同しているではないのでしょうか。

タコ

なんでそんな誤解をされているのでしょう?

その理由を私なりに考えてみたところ大きくは2つほど思い当たることがありました。

ひとつは、
グラフィックデザイナーと名乗る人が、オリジナル作品を作ったり個展を開いたり「それってアーティストじゃないの?」と思うような活動をしている方がいるから。

タコ

それは、グラフィックデザイナーがアート活動をしているんだよ。


そしてもうひとつは、
有名なグラフィックデザイナーやアートディレクターの人たちの作品が「これは現代アートなのでは?」と思うほど美しいから。

なので、私のような普通のグラフィックデザイナーも全てひっくるめて、グラフィックデザイナーとはアート的な発想をする人の総称だと思われがちなのではないでしょうか。

タコ

デザイナーは芸術家ではありませんよ〜

と言いたい。

でも誤解のないように言っておきますが、アート的なデザインにこんなのデザインじゃない!なんていうつもりではありません。

タコ

優れたデザイナーの仕事はアートになるのよ。

私はアートとデザインの違いが理解されることで、これからデザインを志す人にも、デザイナーに仕事をお願いする人にも、グラフィックデザイナーの役割を知って貰えればいいなと思っています。

そんなわけで、以下こちらの本を参考にしながら、アートとデザインの違いから、デザイナーの役割とは何かをまとめてみました。

「プロとして恥ずかしくない新デザインの大原則」

内藤タカヒコ/山崎澄子/ヤマダジュンヤ/内村光一 共著


アートとデザインはどう違うのか

アートとは

「自分の中にある」表現したい「何か」を作品にする。見る人、聞く人がいてもいなくても関係ない。表現したいから表現して、社会にアートを通して問題を提起する。

デザインとは

「顧客のニーズ」に合わせて「目的を持って」制作をする。情報を受け取った人が何らかのアクションを起こすよう考え抜かれて作られる。制作物を通して問題を解決する。


表現したいから作るアートとは違い、デザインには目的があり、クライアントの意向を踏まえ、さらにその先にいる受取手の消費者の心(ニーズ)を掴む制作をすることを求められる。


タコ

デザインとアートって真逆な考え方ね。


アートって内なるものから生まれるもの、デザインってコミュニケーションから生まれるものなんですね。


デザイナーの役割とは

表現したいからつくるアートとは違い「目的」があるというのがデザイン。



タコ

目的とは?

  • クライアントの意向(商品コンセプトやメッセージ、企画など)を消費者に(ターゲット)に伝える事。



デザイナーはクライアントの意向を正しく理解し、ターゲットに伝わる“効果的なデザイン”を考えることが求められます。


タコ

効果的に伝えるとは?

  • 人目をひく
  • わかりやすく
  • 興味をかきたてる  など


そして、ターゲットにはクライアントが目的としているアクションを起こしてもらわなければいけない。

タコ

どんなアクション

  • 記憶する
  • 憧れる
  • 共感する
  • 消費行動をおこす

など、なんらかしらターゲットを動かすこと


すると、デザイナーに求められているものは、表現ではなく目的を達成する「問題解決力」ということですね。

しかし世の中の多くのデザインは、単に文字で情報を伝えるだけではく「人の心を動かすイメージで訴える」ことで、何らかしらのアクションを起こさせようとしていますよね。

タコ

写真やイラストなどを使ってね。

なのでデザイナーというと、このビジュアルイメージをつくる表現のセンスが長けている、ということで、アートと混同されがちなんだと思うんです。

いまだにデザイナーは“絵を描く人”という誤解をしている人がいますからね。


よいデザインをつくるデザイナーとは

では、良いデザインを作るために、デザイナーに必要とされる事は何か。

  • クライアントの意向を正しく理解するためのコミュニケーション能力
  • ターゲットに響くデザインを考えるリサーチ力
  • アクションを起こさせるビジュアルセンス


そしてよいデザインとは
「目的が何か一目瞭然で、それがターゲットにシンプルに正しく伝わるもの」ではないでしょうか。

良いデザイナーほどクライアントの意向を熟知し、そして自己を製品から切り離して考え、重要な点を絞り込んで簡潔に表現しています。

では、デザインにアートは必要ないのでしょうか?

アートは自己表現を中心につくられるのものです。自己に製品を取り込んで、新しい発想・常識にとらわれないアイデアが生み出されます。


0から1を生み出すアートに、1を100に導くデザインが加われば、面白い作品が生まれると思いませんか。

タコ

機能的で斬新なデザイン。

デザインとアートの違いを理解して、デザインの中にアート思考を取り入れられるデザイナーが、世の中に大きなインパクトを与えるデザインを生み出していると思います。